当時の自分と今の自分はもちろん違いますが、やはり、当時とは聴いた感覚が異なります。あの頃、この曲をきてしんみりしていたか？といえば、そうではなかったです。だから、歳をとってこの曲の良さがわかったんじゃないかな。

20年前に読者の皆さんは、何をしていましたか？

当時、私はというと、独身でちょうど代ゼミの講師の２年目でカリスマ講師（笑）を目指して、バリバリとやっておりましたね。かつて代ゼミはいくつもの校舎がありましたが、代々木本校の教壇に立てたことは嬉しかったですね〜。この頃はまだ、バブルの余韻が少し残っていて、予備校講師がちょっとだけ花形でした。周りにはフェラーリ乗っている先生もいましたね。知り合いの先生に特注のカーボン車体のDucatiを乗っている先生がいて見せてもらいました。私もバイクに興味を持ちましたが、ハーレーの883もいいなぁと思いつつドラッグスターに乗っていました。全く普通ですね。（笑）

仕事はとてもハードでしたが楽しかったですね。また当時はウインドサーフィンやスノーボードに思い切りはまっていましたね。そうそう、スーツなんかも、仕事用に何着も買ってました。今は全くと言っていいほどスーツは着てませんが、ビシッとスーツを着てネクタイをするスタイルは結構好きです。

さて「楓」の歌詞を読んでみると・・ちょっぴり寂しくなる内容です。

相手との距離感を感じさせる単語がたくさん出てくるんですよね。

どこまで
時が流れても
瞬きするほど
こだまして

さよなら 君の声を抱いて歩いていく

もう会えない君、これからは一人で歩いていかなければならないけど、君の声が忘れられない。

ああ 僕のままで どこまで届くだろう

君は僕のすぐそばにいたから、周りで起こる色々な出来事は、君にそのまま伝わっていたよね。

別れてもう会うことのない彼女のことを歌っているんだなぁ。アーティストがどういう意味で歌詞を書いているのかは、聞き手にはわかりません。ひょっとしたら、深く考えないで作っているかもしれません。しかし、聞き手はそれを勝手に想像して解釈する楽しさがありますね。また、自分のシチュエーションとかぶっている曲というのは、とても深く自分の中に入ってきます。

私の勝手な想像で歌詞を解釈してみましょう・・・付き合っていた頃は、いつも自分は心が尖っていたけど、君の笑顔を見ると優しくなれた・・彼女はそんな存在だったんだなー。

実際は一緒にいる時はケンカばかりだったけど、いざ離れてみると、そういう場面を思い出すことってありますよね。人と人は好き嫌いがあるけれど、やっぱり好きで付き合った人は、お互いに好きな部分があって付き合ったわけです。

だから、長い年月経って嫌なことがあっても、好きな部分は変わらないんだな、と思います。これは綺麗な言い方かもしれないけど、人が人を100％嫌いになることなんて、ないんじゃないでしょうか。いや、そう思いたいです。



以前、湘南ビーチFMの長村さんが、こうおっしゃっておりました。

「今のヒット曲を聞くと若返るというのもありますよね」

若いアーティストのエネルギーというのはものすごいものがあります。本当にそれを浴びるだけでも元気になります。一般的に、歳をとると今流行の音楽を聴かなくなってしまいますが、よく聞くといい曲、いいアルバムもあるものです。そんな曲に自然と出合ったら、積極的に聴いてみるといいんじゃないでしょうか。

楓は昔の曲ですが、たまには昔を思い出して若い時の自分に戻ることもいいかもしれません・・これは自分自身が歳をとった証拠かもしれませんが、曲に何も感じず時が流れて歳をとるよりもいいんじゃないかと思います。また、同じ曲でも若い時に聞いた感覚ではないので、そういう感覚も面白いです。

さてさて、最後に、ではなぜこの曲のタイトルが「楓」なのでしょうか・・ということは、あまり深く考えないことにします。

さて、生徒のみなさんには、これから、自分で好きなことをたくさん思い切りやって欲しいです。なぜか？それは自分も幸せだし、周りも幸せにするからです。つまらないことを無理にやっていても、自分も辛いし、周りも辛いです。そんなのおかしいじゃないですか？私が今まで生きてきて、自分の好きなことをやってきた人もいましたが、好きでもないことをやっている人の方が多かったような気がします。

だから、先日もテストに関するこんな記事を書きましたけどね、何が主要５教科だ、何が偏差値だ、と思いますよ。自分のやりたいことをやる、それが自分も周りも幸せにする一番の方法です。