今日は、勉強や子育てのことではなく音楽のことを書きますね。

最近、ビリー・ホリデイ『レディ・イン・サテン』というアルバムをとても良く聞いています。ジャズボーカルというジャンルで1958年の作品です。ジャズにお詳しい方は、とても有名な作品ということでご存知でしょう。

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このアルバムはジャズの名盤がたくさん入っているボックスセットの1枚なんですが、これまで全く聞いていなかったのです。しかし、なぜかある日、このアルバムを選びCDに入れ再生ボタンを押しました。ただ、何となく選びました。



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I am a fool to want you ・・・

と、しっとりとした演奏の中にしわがれ声のビリー・ホリデイのボーカルが聞こえました。はじめはもっと美しい声をイメージしていたのですが、全く違っていました。しかし、聴き込んでいくうちに、しっとりとした感じで、だんだんと良さがわかって、最後まで聞いてしまいました。

このアルバムはただのアルバムじゃない、と思い調べてみましたら、このアルバムを作る前のビリーさんは、もうすでに身体がボロボロで声が出なくなっていたそうなんです。

また、亡くなってしまう前のアルバムで、晩年はお酒やドラッグなどで身体を壊して、声がもう出なくなっていたそうなんですね。それでも振り絞ってこんないいアルバムを作ってしまうなんて!

そんな壮絶なビリー・ホリデイさんのボーカルも素晴らしいのですが、私が“ゾクゾクっ”としてしまったのが、バックの演奏なんですね。

もう最後の力を振り絞って出している声を、バックの演奏が一生懸命に支えようとしているようです。とても美しい演奏なんですね。ストリングスが美しすぎる・・そんな演奏に私はとても感動しました。

このアルバムはボーカルとバックの音楽が見事融合していて何倍もの素晴らしいものにしている。ビリーさんのボーカルを、本当に見事に引き立てているんですね。家にあったならもっと早くから聴いていればよかったのに・・・けど、本当に素晴らしい作品と出会えました。

なんと言いますか・・

亡くなる前まで歌っていたなんて・・一つのことにすべてを捧げることって本当にすごいと思います。本当に好きならば燃え尽きるという言葉なんて関係ないのかもしれません。せっかく生まれてきたんだから、好きなことにすべてを捧げるって、壮絶なことかもしれないけど、幸せなことだな、とも思います。

最近は教室から帰って自宅でこのアルバムを聞いて寝ます。機会があったら、聴いてみて下さいね。
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